本記事の内容は以下になります。
離職者が多いと言われている「楽天」の実態を約3年働いた元社員の筆者が解説いたします。
楽天に新卒もしくは中途で入社を考えている人には是非読んでいただきたいです。
本記事を読んだ上で入社するか判断していただければと思います。
「楽天はやばい」という噂をよく聞きますが、実際はどうなのでしょうか?
元楽天社員の筆者が思う、「楽天はやばい」と言われる理由は以下のとおりです。
- 半強制的に楽天モバイルを契約させられる
- TOEIC800点未満だと給料と評価が下がる
- 大事なミーティングは英語必須
- 強烈なトップダウン
- 長時間労働が常態化してる部署がある
- 毎週月曜日は8時に出社
- 急な人事異動がある
半強制的に楽天モバイルを契約させられる
直接は言われませんが、半強制的に楽天モバイルを契約させられます。
なぜなら、楽天モバイルの契約や紹介数が自分の人事評価に影響を与えるためです。
また、新卒は楽天モバイルの契約を獲得する研修もあります。なので、友達や家族にも営業をしなくてはなりません。
契約数がランキングとして公開されるので、営業が苦手な人は少し辛いかもしれません。
更に今現在では、楽天モバイル契約の圧力が強くなっていると、元同僚から聞きました。
無料プランが終了してから契約数が減少しており、このままでは黒字化が難しいとのことです。
参考:契約数減が止まらない楽天モバイル、2023年は「勝負の年」
TOEIC800点未満だと給料と評価が下がる
TOEIC800点未満だと、給料が10%下がります。昇進も出来なくなります。
また、800点未満の人は毎月1回TOEICのテストを受けなくてはなりません。業務中に受験できるのですが、2時間取られてしまい、その穴埋めのために夜遅くまで働かなくてはならないこともあります。
英語が苦手な人にとってはかなりキツいです。
なので、英語を理由に退職する人も少なくありません。
大事なミーティングは英語必須
役員がいるミーティングは英語が必須です。質疑応答も英語です。
英語が苦手な人は通常のプレゼン準備に加えて、英語の資料とスクリプトを事前に作らなくてはなりません。
英語のためだけの準備は地獄の作業です。
ちなみに「楽天の社内公用語は英語」と言われていますが、役員がいるミーティング以外は普通に日本語です(笑)
強烈なトップダウン
楽天では三木谷社長の言うことは絶対です。
どんなに忙しくても、三木谷社長が「やれ!」と言った仕事は最優先でやらなくてはなりません。
また、社長が「ノー」と言ったら「ノー」になるのでプロジェクト完成直前でやり直しということもよくあります。
無理難題も多いので、その結果メンタルをやられて辞めてしまう人もいます。
長時間労働が常態化してる部署がある
楽天は部署によっては長時間労働になってしまいます。
特にシステム関連の部署や楽天市場の営業は残業時間が60~100時間になっています。
しかし、最近は楽天が長時間の残業を問題視しており、無茶苦茶な残業はなくなっています。
そして仕事が早い人はほとんど残業をしていないです。
毎週月曜日は8時に出社
毎週月曜日は朝8時から1時間の朝会という社員全員のMTGがあります。
各部署や三木谷社長からの発表を聞くMTGになります。社員は必ず参加しなくてはなりません。
したがって、月曜日は朝8時までに出社しないといけません。
月曜日から早起きをしなくてはならないので、朝が苦手な人は相当キツいでしょう。
急な人事異動がある
楽天は急な人事異動が多いです。
特に最近は楽天モバイルへの人事異動がかなり多いです。
なぜなら、楽天モバイルはアンテナを新しく設置する営業人員が足りていないからです。
希望を出していなくても急に異動させられてしまうこともあります。
やばいと言われる楽天で働くメリットは?
やばいと噂される楽天で働くメリットはあるのでしょうか?
私が実際に働いてみて、楽天で働くメリットはかなりあると思いました。
そのメリットは以下のとおりです。
- 市場価値の高い人材になることができる
- 英語を話せる機会が多い
- 色々な業界へ異動ができる
- 若いうちから大きい仕事に関わることができる
- 優秀な人が多い
それではそれぞれ解説していきます。
市場価値の高い人材になることができる
楽天は良くも悪くも有名な企業です。
楽天で働いていただけで周りからの評価が高くなり、市場価値も自然に高くなります。
また、仕事が細分化されており、自分の専門分野に関する仕事に集中できるので専門的なスキルも身につきやすいです。
実際に私もマーケティング未経験で楽天に入社し、3年間マーケティング職として働いて、ある程度専門的なスキルは身についたと実感しています。
そして転職活動では楽天で働いていたというだけで高く評価されたので、比較的簡単に転職出来ました。
英語を話せる機会が多い
英語力を伸ばしたいと考えている人には楽天への入社は非常にオススメです。
楽天は海外の社員が非常に多く、英語を話せる機会が他の企業に比べて多いからです。
また、大事な会議や毎週月曜日の朝会は英語なので、イヤでも英語に触れることができます。
英語が苦手な人にとってはキツい環境ですが、英語を学びたいという意欲を持っている人にとってはかなり良い環境だと思います。
ちなみに英語を効率的に勉強する方法を以下の記事にまとめているので、読んでみてください!
色々な業界へ異動ができる
楽天は様々なサービスを展開しています。そして、社員の希望を受け入れてくれるような社風です。
したがって、携帯事業から金融への異動やECから広告代理店など普通の会社ではありえないような社内異動ができます。
転職をせずに、1つの会社で様々な業界の経験を積むことも可能です。
幅広い経験を積みたいと思っている人には最適な環境だと思います。
若いうちから大きい仕事に関わることができる
楽天は大きい企業ですが、ベンチャー気質を持っている企業です。
したがって、若い社員でも実力があれば大きい仕事が任されます。
新入社員でも1億円規模のプロジェクトを任されることもあるくらいです。
もちろん研修もありますが、楽天は「習うより慣れよ」というスタイルなので最低限の研修を受けてすぐに現場に配属されます。
大企業のように2~3年かけてOJTで丁寧に学びたいという人には向いていませんが、すぐに現場に出て実践で学びたいという人には最適な環境です。
優秀な人が多い
楽天は新卒社員も中途社員も優秀な人が多いです。
特に中途社員は外資系コンサルや広告代理店、大手金融機関から転職してくる人が多く、地頭が良い人が多いです。
新卒社員は帰国子女や留学経験がある人が多いので、英語がペラペラな人がほとんどです。
優秀な人と働くことで多くのことを学ぶことができます。
楽天の仕事に向いている人
楽天の仕事は向き不向きが大きいので、向いていない人が入社してしまうとすぐに辞めてしまいます。
それでは楽天に向いている人はどのような人なのでしょうか?
- 英語が得意または学ぶ意欲がある人
- ベンチャーに抵抗がない人
- ハードワークに耐えられる人
- 三木谷社長の考え方に共感できる人
英語が得意または学ぶ意欲がある人
英語が得意または学ぶ意欲が得意な人にとっては楽天は最適な企業です。
逆に英語が苦手な人は楽天に入社しないことをオススメします。
マネジメント層が参加する会議は全て英語なので、英語ができることは最低限の条件になります。
しかし、英語を学べる機会はたくさんあるので、入社時点で英語ができなくても英語を学びたい意欲がある人は大丈夫です。
ベンチャーに抵抗がない人
楽天の規模は大企業と遜色ないですが、ベンチャー気質はかなり強いです。
実力主義で若い社員でも実力があれば、評価されます。
逆に社歴が長くても、給料や地位が自然に上がるような環境ではありません。
のんびり長く働きたい人ではなく、実力主義でガツガツ働きたいという人が楽天に向いています。
ハードワークに耐えられる人
楽天の仕事は他の会社と比べてハードワークです。
長時間労働を強要されるという意味ではなく、純粋に仕事量がかなり多いです。
36協定により残業を長時間することは許されないので、短い時間でかなり効率的に仕事をこなしていく必要があります。
また、仕事の納期に対してかなり厳しいので、プレッシャーも相当かかります。
したがって、ハードワークに耐えられる体力とプレッシャーに耐えられる強靭なメンタルが求められます。
三木谷社長の考え方に共感できる人
楽天は三木谷社長が全てです。
強烈なトップダウンで、社長が言ったことがすべて正義になります。
社長からの無茶ぶりもかなり多いです。
したがって、三木谷社長の考えに共感できないと相当なストレスを抱えることになります。
「成功のコンセプト」という三木谷社長の著書を読めば、考え方が分かるので楽天への入社を考えている方は事前に読むことをオススメします。
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楽天への転職を成功させるポイント
楽天は人気な企業で、入社するのは簡単ではありません。それではどのような方法であれば、入社できるのでしょうか?
私が実際に楽天に入社するためにやったことは以下のとおりです。
- なにをやりたいか明確にする
- 転職エージェントを活用する
- 自分の希望に合う会社に応募する
なにをやりたいか明確にする
楽天グループはEコマース以外にもトラベル、モバイル、クレジットカードや銀行、証券などの金融系など70以上のサービスを提供しています。
したがって、自分がどの業界でなにをやりたいかを決める必要があります。
転職エージェントを活用する
転職エージェント経由で転職活動を進めることをオススメします。
入社日の調整や年収交渉など自分でやりづらいことを代わりにやってくれるからです。
それでは、どの転職エージェントを使えばいいのでしょうか?
個人的には大手の転職エージェントを使うことをオススメします。
理由としては、大手の転職エージェントのほうがサポートが手厚いからです。
自分の希望に合う会社に応募する
楽天はグループ会社ごとに求人が分かれています。
2024年7月21日時点では楽天グループ全ての求人を合わせると540件となっています。
参考:楽天の求人ページ
同じような求人でも全く別の仕事内容ということもあります。
自分の希望ではない求人に間違えて応募しないように気を付けしょう。
まとめ
楽天の求人はやばいとよく聞きますが、合う人にとってはかなりいい会社だと思います。
特に20-30代は大きく成長できる環境なので、働くメリットは多くあります。
この記事は私の主観も含まれているので転職先を選ぶ際は自分でしっかりと情報を集めて、「こんなはずじゃなかった」と思わないようにしましょう。