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フィジークコンテストの最終調整 | カーボアップ、水抜き、塩抜き

困った人
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フィジークのコンテストに初めて出場するけど最後の1週間の調整が分からない…。情報が多すぎて何が正解か分からない。
Roeback
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2023年、2024年と2年連続でフィジークコンテストに出場している私が自身の経験をもとに解説します。

フィジークコンテストにおいて、最終調整が一番重要であり、最も難しいです。YouTubeには情報がたくさんありますが、極端な方法が多くてあまり参考になりません。

私は2023年はパーソナルトレーナーの指導の下で最終調整を行い、2024年はその時の反省をもとに最終調整を変えました。その結果、最終調整がばっちりハマって、サイズが圧倒的に足りないにも関わらず6位に入賞をすることができました。

身長173cm、仕上がり体重63kgの私の経験をもとにカーボアップや水分調整、塩分調整などの最終調整の方法を解説します。

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コンテストの最終調整において、全員に共通した正解はありません。身長や体重、年齢、筋肉量、体質など人によって大きく変わります。

「明確にこれが正解です」と言っているトレーナーは信じないほうが良いです(笑)

最終調整は何度もコンテストに出場をして、正解を探すしかないのです。大会出場歴30年以上のジュラシック木澤選手もまだ正解を探している最中と言っているくらいです。

今回紹介する最終調整法はあくまでも私が実際に行って成功した方法であって、全員に当てはまる方法ではありません。

しかし、極端な方法ではなく安全な方法を紹介するので参考にはなると思います。

フィジークの最終調整法(カーボアップ、水分、塩分、当日の食事)

フィジークの最終調整方法

フィジークコンテストの1週間前の最終調整は大きく分けると以下の4つになります。今回は私が実際に試した方法を紹介します。

カーボアップ

カーボアップのやり方は大きく分けると2種類あります。私は2023年は➀の方法、2024年は②の方法でカーボアップをしました。

➀前々日、前日でカーボアップ

前々日までは通常の減量食で過ごし、前々日から体重×10倍の炭水化物を摂取します。

前日の体重やコンディションをもとに炭水化物を調整します。

私の場合は前日に体重が1kg落ちたので、炭水化物量を少し増やしました。

➁1週間前から徐々にカーボアップ

早めに仕上がった場合は、1週間前から徐々に炭水化物を増やします。

毎日のコンディションを確認しながら、炭水化物の量を調整します。前々日、前日に一気に増やす必要はありません。

個人的には➁の方法が自分には合っていました。

一気に炭水化物を増やす必要がなく、日々のコンディションを確認しながら炭水化物量を調整できるので浮腫むリスクがほとんどありません。

しかし、早めに仕上げないとできない方法なのでご注意ください。

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水分調整

水分調整はコンテスト1週間前から行います。

1週間前から水分の摂取を増やして水を排出しやすい体にします。そして、大会2日前から水分摂取を控えることで、体内の余分な水分が排出され、皮下の水分が減少し、皮膚が薄く見えます。

私の行った水分調整は以下のとおりです。

水分調整の方法

1週間~3日前 :6L
2日前    :3L
1日前    :1.5L(午前中1L、午後0.5L)
当日     :パンプ中のみ500ml

昨年は2日前2L、1日前は1Lと今年よりも少ない水分量でしたが、当日若干パンプ感が弱かったので水分を増やしました。その結果、去年よりも筋肉の張りは良かったです。

水分を抜きすぎると体がしぼんでしまうので、おすすめはしません。

塩分調整

塩分調整も水分調整と同様でコンテスト1週間前から行います。塩分を減らすことで体内の水分保持が減り、皮下の余分な水分が排出されやすくなります。

塩分調整の方法

1週間~3日前 :18g
2日前    :10g
1日前    :5g
当日     :6~10g

昨年は2日前から塩分を0にしましたが、筋肉から水が抜けすぎてしまっている感覚がありました。なので今年は無理に減らさずに徐々に減らす方法に変えました。

その結果、昨年よりも筋肉の張りとパンプ感がかなり良かったです。

当日の食事

当日の食事は炭水化物と脂質、塩分を摂取する必要があります。その3つが揃うことで筋肉がパンプするからです。また、炭水化物と脂質を摂取することで元気な状態でステージに立つことができます。

当日の食事

大会6時間前 :脂多めの牛肉200g + 白米200g
大会3時間前 :脂多めの牛肉200g + 白米200g
大会1.5~3時間前:お腹がすいたらポテチやはちみつ、ライスケーキをお腹が張らない程度に食べる

大会前3、6時間前の食事は人によっては、ハンバーガーやカップ麺など食べる人もいます。これらの食事も炭水化物と脂質、塩分が入っているので良いでしょう。

予選と決勝に出場する人や複数のカテゴリに出場する人はコンテストとコンテストの間の時間が2~3時間空くこともあります。

その場合は、お腹が空いたときにお腹が張らない程度の食事を摂取します。ポテチやはちみつ、ライスケーキがおすすめです。

フィジークの最終調整の注意点

注意点

YouTubeを鵜呑みにしない

YouTubeには数多くの最終調整に関する情報があります。しかし、YouTuberはエンターテイメントとして極端な調整をやっている場合があります。また、筋肉量が一般人よりも圧倒的に多いYouTuberが多いので、一般人の調整とは違います。

なので情報を鵜吞みにするのは危険です。

初めての人は極端なことはせず安全な方法で調整をするかパーソナルトレーナなどコーチに指導をしてもらったほうがよいです。

絞りきれていないと効果はない

最終調整で体が劇的に良くなることはありません。絞れていない人は「最終調整をすれば何とかなる」と思う人も多いですが、それは絶対にありません。

最終調整には100%を105%の状態にするくらいの効果しかないためです。

最終調整に希望を持たずにまずは絞り切ることに専念をしましょう。

コンテストが初めての人は絞り切る基準が分からないと思うので、こちらの記事を参考にしてみてください。

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カーボローディングはリスクがある

カーボローディングはギャンブルに近いです。失敗すれば筋肉をかなり減らしてしまいます。

上手くいけば筋肉が張りますが、初心者にとってはかなり難易度が高いです。個人的な意見としては、初心者の方はカーボディプリートをやらないほうがいいと思います。

一部の研究ではカーボディプリートは効果がないともいわれています。

もしカーボディプリートをやるとしても2~3日にしたほうがよいでしょう。

過度なことはしない

過去のデータがない初心者の方は過度なことはせず安全な方法で調整をした方が良いです。水分や塩分を2日前から全くとらなかったり、炭水化物を極端に増減させる方法はかなり難易度が高いです。

初めての調整でコーチがいない人は失敗する可能性が高すぎます。

まずはオーソドックスな方法を試したうえでデータを取って、そのデータをもとに色々な方法を試すのが良いでしょう。

まとめ

最終調整に正解はありません。

世の中の情報を鵜呑みにするのではなく、自分に合う方法を何度も試しながら正解を探す必要があります。正解がないからこそフィジークという競技は底が尽きないのです。

そして、最終調整で劇的に体が変わることはありません。

絞り切れていない体が最終調整で良くなることは100%ありません。まずは絞り切ることを最優先にする必要があります。

絞り切った体に自分に合う最終調整を探して、最高の体でステージに立てることを願っています!